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『本気の自由研究〜2023春~』体験談② - Education Beyond - エデュケーションビヨンド

お知らせ

『本気の自由研究〜2023春~』体験談②

time2023.07.18

〇Yさん(東京在住・小学4年)のお母様にききました

発表したテーマ:「ひみつ道具をつくる~小学四年生の挑戦~」

■参加して良かったこと

「自分が楽しいと思うことをやる」ことが最大の目標であること、これが本当にYにとっては、非常に楽しい一か月になりました。ゴールは決して「成果を出すこと」ではない。そのことが、研究とは関係ない実験に取り組んだり、興味があることはどんどん調べてみたり、Yの好奇心をとことん満たすということに繋がったんです。

「最終日にプレゼンがある」ため、当初はチューターが研究成果がでるように導いてくれるのかなと思っていました。でも、全くそうではありません。個別のミーティングでも、チューターは、Yに質問を続けます。「なんでその秘密道具を作ってみたいの?」「どうすれば作れそう?」。そして、Yが応えると「面白いね」「なるほどね」と返してくれるんです。ですから、Yは楽しくなってさらに自身のやってみたいことをどんどん話します。そして、そのやってみたいことを自分で調べては作ってみて検証する、ということを次のミーティングまで繰り返すんです。そして、迎えたプレゼンの1週間前。プレゼンのための完成品は何もできていません。正直、この状況に私はやきもきドキドキ…。でも、チューターも「もうあと一週間だよ」とは全く言わないんです。結果「プレゼンどうだった?」とYに聞くと「とても楽しかった」そうなんです!

こんな一か月を今振り返ってみると、私自身も一緒に楽しい時間を過ごすことができたなと感じています。実験が想定外の結果になったことに一緒に驚いたり、初めて成功して完成したときに一緒に喜べたり…。「成果を出すこと」はゴールではなかったと改めて感じています。

■参加して変わったこと

Yは、以前は「自分が興味があること」について学校では話しませんでした。みんながスポーツやゲームの話で盛り上がっているので、面白いって思ってもらえないと思っていたんです。でも、今回のプログラムに参加した後は、学校で話すようになったんです。チューターや他の参加者が自分の話を「面白い」って言ってくれたことでたぶん自信が付いたんだと思います。学校でも友達にも話してみたら「面白い」って言ってもらえたそうなんです。

 こんな風に変化を遂げたYなんですが、変わったのは「私も」なんです(笑)。プログラムに参加している一か月、YはつねにワクワクがMAXだったんですね。理由は、チューターが辛抱強くYの興味、楽しいと思う気持ちを大事にし続けてくれたからだと思います。なので、私も「待つ」ことを心がけるようになりました。今まではついつい先回りして「宿題は?」「もうでないと遅れるよ」など口に出していたんですが、やめました。結果、Yとの親子関係が良好に!毎朝、学校に出る前には険悪なムードになっていたのが、今では噓のようです。

今、Yは将来の夢がとても広がっています。イラストレーターにお笑い、科学者など、ジャンルも違うことを全てやってみたいとやる気満々。最近はLINEスタンプを自分でつくっています。

■アドバンス・ラーナーだと思ったエピソード

 小さいころから絵本や図鑑が好きで、図書館に行くと何時間でも読み続けていました。しかも、読んで得た知識については、どの本の何ページに書かれていたなんていう細かいこともよく覚えていました。そして、本で学んだ難しい言葉や言い回しをきちんと理解し、日々の生活の中でも使うんです。さらに、好奇心は旺盛。興味があることについて、どうしてももっと知りたいという気持ちが強く「〇〇を調べて」と頼まれることがしばしばありました。

 一方で、集団で学ぶスタイルはずっと苦手です。「書く」ということに強いストレスがあり、難しい漢字は読めるのに、簡単な漢字でも覚えて書くことはできません。

■Yさんからのコメント

Q:プログラムの中で一番楽しかったことは?
 プレゼン発表。一度もやったことがなくて、前日に練習もできなくてぶっつけ本番になってしまったけど、話し方や資料のタイミングなどうまくいって、笑わせたいと思っていたところで笑ってもらえたり、みんなからの感想に「プレゼンが上手だった」と書いてもらえていたりして嬉しかった。本当はスティーブジョブズのプレゼンみたいなのをイメージしていたのでそういう風にはできなかったけど。

Q:チューターはどんな風にサポートしてくれましたか?
 研究内容の打ち合わせに加えて、色々な実験方法や動画などを教えてくれた。なので、いろんな実験ができました!(カップラーメンにお湯を入れたときの時間ごとの変化、インスタントコーヒーを加熱したら粉に戻るか、味は何で感じるのかを調べるために目を閉じたり、鼻をつまんだりして味が違うラムネを食べ比べる実験など)
 内容が決まっているわけではなく、僕がやりたいことだけをやりながら、そのことに関係する知っていることや面白いと思うことを教えてくれたので、いつも楽しかった。実験というと専門の器具が必要だと思っていたけど、家にある調理器具や材料でできる実験ばかりだったのが意外だった。

Q:他の参加者との関わりはどうでしたか?

 僕はタピオカが大好きな自称タピオカ王として、お笑いキャラとして研究した。自分がやったことで人に笑ってもらったり、喜んでもらうのが好きだから、ようろうおつまみを食べてもらって「美味しいね」とみんなやチューターが言ってくれたのが嬉しかった。同じチームのSちゃんの発電の研究は、研究の目的が固まっていたし、プレゼンのアニメーション、イラストの使い方も上手ですごいなと思った。フリー素材のサイトなども教えてくれたので、僕のプレゼンにもイラストなどを使えて資料が良くなった。

Q:今回のプログラムに参加して、何か自分の中で変わったことはありましたか?
 参加する前までは、将来なりたい夢などは無かったけど、研究を進めるにつれて色々なことが分かって、目標ができた。自分が興味があることを友達に言ったときにどういう風に思われるのか分からなかったので、ドラえもんが好きなことやひみつ道具を作りたいと思っていることを学校の友達には話したことが無かった。でも、チームの友達が興味を持って聞いてくれたので、学校の友達も話せば興味を持ってくれることなのかなと思って話せた。そしたら同じように興味を持ってくれて嬉しかった。あと、自分が興味があって読んでいた本や見た映画や雑学が、チューターと盛り上がったりしたので、色々知ることは楽しいなと思った。

 Q:参加した感想は?
 今までの日常生活ではできない新たな発見ができて良かった!